ポスティングは、1件1件の自宅に直接チラシを配布する広告宣伝活動のことです。

最近ではインターネットの普及によりデジタル化・ペーパーレスが主流となっていますが、今現在も根強い人気のある広告媒体であり、名の知れた大手企業から個人業まで様々な人が利用しています。

ポスティングの歴史は古く、1673年に江戸で開業した呉服店が価格などをチラシにして江戸の住民に配布したところ繁盛したというところから始まったと言われているようです。

様々な広告媒体が広がる現代においても未だにポスティングが行われているのは、他媒体にない大きなメリットがあるからでしょう。

ここでは、ポスティングのメリットと、行う上で注意したいデメリットを合わせて紹介しておりますので是非ご覧ください。

ポスティングのメリットは?

思いついたときにすぐ行うことができる

ポスティングは、「やってみたい」と思ったら誰でもすぐに行うことができる広告媒体です。

例えば自宅で主婦向けの個人教室を開いたとしましょう。その際に生徒集めやオープンしたことを地域の方々にいち早くお知らせするにはポスティングが大きな力を発揮します。

チラシをデザインして印刷をするという行動は、自宅にパソコンや印刷機があればすぐ出来ますし、パソコンでチラシを作る知識がないのであれば手書きで作成して量産コピーを行うだけで構いません。

それこそ数千枚~数万枚の規模となると自宅で行うことは大変ですが、百枚程度の印刷で近所の人に配布するという形だけなら誰でもすぐに取り掛かることができます。

もしこれがインターネット広告の場合、契約問題などもありなかなかオンタイムで発信することはできません。

「思い立ったらすぐできる」

これがポスティングの大きなメリットです。

 

ターゲット層を決めて効率よくアプローチ

ポスティングは「直接ポストに配布する」という特性があることから、アプローチしたいターゲット層に対して重点的に宣伝をすることができます。

もしあなたが東京に住んでいたとしてお考えください。

北海道や九州の新築物件情報は必要でしょうか?

ご自宅から電車で2時間かけた場所のアルバイト情報に対して何かアクションを起こすでしょうか。

 

集客と場所(お店等)の距離は比例しているもので、近隣になればなるほど集客率や問い合わせ(アクション)率は上がり、遠方になると下がることが多いです。

もちろん中には、「今東京にいるけど、ちょうど北海道に転勤が決まったとこなんだ」「電車で2時間かけた場所に友達が住んでいてバイト情報を共有しよう」なんていう偶然もあるかもしれませんが、可能性としては大変稀なケースですね。

オープンしたお店の近くや、新しくできた新築物件。このような情報をお伝えしたいのはまず近隣にお住まいの方々でしょう。

ポスティングは、地域を選別しターゲット層を絞って宣伝活動が行えますので、無駄な広告費をかけずに重点的にアプローチすることができるのです。

 

ポストを開ける瞬間に見てもらえる!驚異のアイキャッチ率

ポスティングの最大のメリットは「アイキャッチ率100%」というところです。

ポストを開けて、郵便物を仕分けする際に一度「必要なもの(大事な郵便物)は混じっていないか」必ずチェックするでしょう。

また、チラシしか入っていなくても「捨てていいかどうか」見ることが多いかと思います。

ほんの一瞬でも「必ず見てもらえる」という面がポスティングの大きなメリットです。

 

インターネット広告やCMなどでは、よっぽど興味があるか印象的でないと見てもらえないですし、YOUTUBEなどの動画の途中で入るPR動画などはスキップする方がほとんどではないでしょうか。

 

全て見てもらう必要はありません。ほんの一瞬でも目に止まってもらえれれば、もしかしたら興味を示してくれるかもしれません。

どんなチラシでも一瞬でも見てもらえるという点がポスティングのメリットです。

 

広告費が他媒体に比べて格安

ポスティングをご自身で行う場合でかかる費用は印刷代です。

印刷費用の相場は、約10,000枚で30,000円前後になりますので、他媒体の広告費に比べて価格が割安です。

もし業者やポスティング専門会社などに依頼する場合でも戸建てやマンションなどの案件にもよりますが1枚5円~20円ほどで配布できます。

もしインターネット広告や電車の中吊り広告を出す場合、費用は数十万円~数百万・・・中には一億単位での広告費がかかる場合もあります。

そのようなデジタル広告媒体に比べて広告費を抑えることができるのもポスティングならではの特性です。

 

ポスティングのデメリットと回避方法

チラシの配布に労力が必要

ポスティングは人が足を使って1枚1枚配布する宣伝広告ですから、やはり労力がかかります。

少人数で何千世帯へ配布することは時間面でも肉体面でも大変苦しい作業になるでしょう。

広告の瞬発性という意味では、一度の労力で何万・何百万人へアプローチできるインターネット広告やテレビCMに劣ってしまいます。

もし広告に対してスピードを求めるのであればポスティングは適していないかもしれません。

もし「費用も抑えてスピードも欲しい」というのであればご自身でポスティングを行わず、多くの地域に配布員をたくさん抱えたポスティング会社を利用することが望ましいでしょう。

 

ポスティングとクレームは切っても切り離せない

ポスティングを行って問い合わせが来たかと思うと、「チラシを勝手にいれるな!!」というクレームの連絡だった・・・という件は多かれ少なかれ発生します。

世の中にはいろいろな感情を持った方々がおり、ポスティング自体にいいイメージを持っている人だけではありません。

回避方法としては、クレームが入った家は1件1件確認し、配布しないようにするしかありません。

また、最近ではマンション単位で配布を全面禁止にしているところも多くあります。

配布禁止マンションに配布してしまうと大きな問題にも発展する可能性もありますので、事前リサーチや管理人さんがいるときは一言声をかけて配布するようにすることが望ましいでしょう。

また、このような場合でも配布禁止物件を細かく管理できたポスティング会社などを利用すると上手に回避できますし、クレームを自社で処理しなくてもすみますのでオススメです。

 

チラシ配布時の天候にも注意

前項でも述べたように、ポスティングは人の足と手を使って配布する作業になりますので、やはり天候に左右されやすくなります。

小雨程度であれば配布できなくもないですが、濡れたチラシをポストに投函すると他の郵便物も濡らしてしまう可能性もありますので、クレームの原因にもなりかねません。

チラシ全体をビニールに入れて配布することも可能ですが、コストが上がってしまいます。

特に雨が続く梅雨の時期や雪国の地域では季節によって配布効率が落ちてしまうこともあるでしょう。

年間にバランスよく配布するという面でいうとポスティングは少し弱さもあります。

しかし逆に配布しやすい天候や気温にめぐまれた際は、投資コスト以上の反響が返ってくる可能性もありますので、天候や気温はポスティングの味方でもあり敵でもあるといえます。

 

まとめ:ポスティングの良し悪しを知って効果的な広告活動を

どのような広告媒体にも一長一短は存在し、ポスティングも例外ではありません。

しかし広告費用をあまりかけたくない・地域に寄り添った事業を目指したいという場合に大変オススメの広告方法です。

スピード感や瞬発性はなくても継続することで効果が感じられるでしょう。

まだポスティング経験のない方は是非一度挑戦してみてはいかがでしょうか。